暑い一日、仕事から帰ってからぐったりしているベランダの花を見て「ごめんね」と声をかけながら急いで水やりをする。
しおれた葉先が少しずつ震えながら立ち上がってくるのがわかる。
園芸科の食堂前に置いてあった
ゼラニウムの
プランターの潅水は
長いホースをあやつりながら一つの
プランターに丁寧に水をやるとけっこう時間がかかったことを思い出す。
ホースをひっぱりながら振り向くと、たった今水をやった
ゼラニウムが息を吹き返したかのように生き生きしている。
まるで「だ・る・ま・さ・ん・が・こ・ろ・ん・だ！」と振り返る間に深い呼吸をしているように…。
潅水は時間もかかり単純な作業だけど植物と楽しい遊びをしているようだった。
