kanon_fuurinsouのブログ

信子さんのブログです

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時計の針は時を刻むことを忘れない。確実に1秒進める。
日付は変わり10月になった。
もう、昨日の事になるが、帰りを急いでいた。
疲れも感じていたが電車で座ることはあきらめて急行に乗り換えた。乗り遅れないように、後ろから押され、流れに逆らわず隙間を見つけて自分の立つ場所を確保する。
発車間際だった。目をホームに向けると青年と目が合った。
はっとした。青年は松葉杖をついていた。
入り口まで人で溢れた電車に乗るのをあきらめたのだろう。その目はちょっと悲しそうだった。青年はホームで待っている時すぐ近くにいたはずだ。気が付かなかった。誰も手も貸さず、声もかけなかった。
朝の電車はその日一日が始まる緊張感があり、夕は解放された安堵と疲れで家路に急ぐ人達。朝も夕も自分のことで勢一杯で乗っている。
気が付かないからと責めることではないが、政治に優しさを求めるより、身近な自分の周りの人に気付き言葉をかけ、手を貸す余裕と優しさが社会を変えていく力になるだろう。青年は次の電車に乗れただろ
うか。助けを求めただろうか。周りは青年の存在に気付いてあげられただろうか…

伊勢原で見つけたカエルはつっついても逃げもせず薄目を開けて「ほっといて」と言わんばかりにじっとしていた。